— 少ない収入でも“心の余裕”を取り戻す作戦 —
こんにちは、なつなろです。
今日は、ちょっと個人的なお話をしようと思います。
数年前に転職しました。
その結果、会社から得られる年収はおよそ350万円。
40代で考えると、一般的には少ないほうかもしれません。
それでもよかったんです。
年収が300万円以上減っても、働き方を変えたかった理由がありました。
- 自分に優しい生き方をする
- 生活の主導権を取り戻す
- 自分で稼ぐ力を身につける
今、この生き方に近づけるように「人生をいったん休憩しながら、それでも挑戦している」そんな感覚で日々暮らしています。
この記事では、働き方を変えて感じたこと、収入が減った後のリアル、そして「少ないお金でも暮らしを整えながら副業と向き合っている今」をまとめていきます。
「仕事と人生のペースが合わなくてしんどい 」、「収入は少ないけど暮らしを整えて、副業もやりたい」、 そんな人の参考になれば嬉しいです。
毎日すり減っていく心と、消えていく人生の時間

働き方を変えた理由を話すには、少しだけ昔の自分を振り返る必要があります。
プレイヤーとして働いていた頃は、給料が少なくても気になりませんでした。
それ以上に仲間と協力して仕事を達成するのが楽しくて、毎日会社に行くのが楽しい!と感じるくらい充実していました。
でも、責任ある立場になりはじめてから、流れが変わりました。
自分の判断には間違いがなくても、全体で起きたミスの後処理を一手に引き受ける、 そのプレッシャーがけっこう負担でした。
- 担当している大きな契約でミスが出て、大きな損害につながったら…
- 会社からダメなレッテルを貼られて、減給されたらどうしよう
- 最悪、職を失ったら…
そんな不安が毎日頭から離れず、ずっと緊張していました。
それでも、会社からの収入に100%頼っている状態だったので、しがみつくしかなかったんだと思います。
立場が上がるほど給料は上がっていくけど、
その生活を守るため、さらに会社にしがみつく理由が増えていく──
今考えるとツッコミどころ満載なんですが、当時の私は余裕がありませんでした。
その引き換えに、こんな生活が何年も続いていました。
- 朝6時台に家を出て、帰宅は21時ごろ
- 責任とプレッシャーで、休みの日でも仕事が頭から離れない
- まとまった休みがとれず、実家にも帰れない
- 給料は平均以上なのに、なぜか増していく漠然とした不安

ベットの中で、60歳になった自分が今の人生を振り返っている姿を想像することがよくありました。
その未来の自分は、いつも同じことを思っていました。
「自分の人生、結局なんだったんだろう…?」。
そして意識を今に戻すと、なんともいえない悲しさや怖さを感じていました。
これをどう解決すればいいのか、何度も紙に書き出しながら、自分の気持ちを掘り下げていました。
- 理想の生活って、どんな暮らしだろう?
- 毎日、ちゃんと感謝できている?
- 何をしたら、自分が「楽しい」「嬉しい」と感じられる?
- 会いたい人、感謝を伝えたい人に、ちゃんと会えている?
- 今の自分を好きと言える?どうなったら自分を誇れる?
- どんな毎日に、幸せを感じる?
何度も同じ答えに行き着いて、この生活を続けていてはいけないと感じ、動き出す覚悟を決めました。
働き方を変えるための下準備

「働き方を変えよう!」と決めましたが、すぐに転職する勇気はありませんでした。
年収が下がる不安もあったし、そもそも次に自分がどんな仕事に就けるかも分かりません。
とくに在宅ワークは、会社の体力や方針に左右される部分も大きいのが現実です。
でもひとつだけ、心の中で揺らがない思いがありました。
“ 在宅ワーク中心の働き方にしたい ”
“ 副業を始めて、会社に依存しない働き方に変えたい ”
ただ当時の私には、在宅ワークにつながるスキルがほとんどありませんでした。
何もしないで身に付くものではないので、焦らず長期戦で準備することにしました。
取り組んだことは、次の4つです。
- 在宅で働けるスキルを身につける
- 自分に合う副業の職種を見つける
- 気力・体力・メンタルの強化
- 貯金をしておく
1.在宅ワークできるスキルを身につける
毎日、往復3時間半の満員電車に体力を削られていた私にとって、通勤負担を減らす働き方は最優先でした。
ひとり暮らしなら引っ越す選択肢もあったかもしれません。
しかし、猫が2匹います。
ペット可物件は少なく家賃も高いので、職場近くに引っ越すのは現実的ではありませんでした。
だから今の環境のまま在宅ワークに近づくにはどうするかを考えて、次の3つに取り組みました。
- 職場を「勉強の場」として使う
- 苦手だったOffice(特にExcel)を率先して引き受ける
- 自宅でWebデザインの勉強を始める
なつなろ今の仕事の延長で身につけたスキルが、次の選択肢につながることがあると気づいたよ
悩む人Excel(VBA)・キャリアコンサルタント・簿記とか…
2.自分に合う副業の職種を見つける

最初に挑戦したのは、報酬水準が高いといわれるシステムエンジニアでした。
試しに勉強してみたら、レベルが高すぎるし興味も続かない…。
「これは自分には向いてないな」と感じて、すぐにやめました。
なつなろ在宅ワークを探しているのに、興味のあるタイ料理のキッチンスタッフを探すなど、かなり迷走していましたね…
次に目を向けたのは、Webデザインでした。
もともと興味はありましたが、報酬は控えめといわれていたことに加え、Adobe(Illustrator・Photoshop)などの初期投資が高いこともあり、なかなか踏み出せずにいました。
しかし今回は、「本気で働き方を変えたい」と思う気持ちが強く、思い切って始めてみることにしました。
実際に学んでみると、意外と性に合っていました。
苦手意識のあったコーディングも面白く感じられるようになり、なにより作業に没頭できる時間が楽しい。
「これなら続けられそう」と感じるようになりました。
この選択が、後の副業に大きく活かされることになります。
3.気力・体力の強化をする

どれだけ働き方を変えたくても、土台の健康が揺らぐと進みません。
そのためまずは、疲れにくい体づくりを始めることにしました。
- 本を読んで思考を整える
- ジムで集中力と体力をつける
- 食事を野菜とたんぱく質中心に変える
時間に限りがある中でも、「読書」と「ジム」の2つだけは生活の中に取り入れるようにしました。
心と体が安定し始めると、変わっていないはずの生活なのに、以前より時間に余裕があるかように感じられました。
心のゆとりが、時間のゆとりを生むのかもしれないですね。
4.貯金をしておく

正直にいうと、当時はほとんど貯金がありませんでした。
責任が少なく、しかも初心者で在宅ワークを選んだら、年収は確実に下がると覚悟していたので、遅ればせながら貯金を始めることにしました。
結果として、残高はかなりギリギリになりましたが、貯金があったおかげで何とか乗り切れました。
貯金がなかったら──
焦って仕事を選んで失敗したり、じっくり自分に向き合わずに仕事を始めていたかもしれません。
お金が減っていく不安に、自分の判断や感情を左右されないよう、少しでも貯金をして余裕を確保しておく重要性を痛感しました。
在宅ワークが現実になったのは、およそ3年後…
そして、この準備を始めてから約3年が経ち、ついに念願の(ほぼ)フル在宅ワークに転職できました。
年収は300万円以上、下がりました。
その代わりに通勤ストレスから解放されて、これから副業に本気で挑戦できる!というワクワク感のほうが大きかったです。
少ないお金でから生み出す小さな贅沢とnatsumodeのはじまり

年収が下っても、金銭感覚はすぐには変わりませんでした。
さらに1〜2ヶ月遅れてくるクレジットの請求…
しばらく手取りの感覚もつかめず、貯金が10万円切りそうになったときは、さすがに本気で焦りました。
このあたりからようやく、「ちゃんと節約しなきゃ…」と向き合うようになります。
SNSの投稿で学んだ節約術も参考になりましたが、最初にやってよかったのは、バビロンの大富豪でも有名な「収入の10分の1を貯蓄する」という習慣でした。
なつなろ手取りが少ない人ほど、効果を実感しやすい気がする!
ただ、節約をしすぎると心がさびしくなるし、我慢ばかりだとストレスが溜まります。
たまにはちょっとした贅沢したい。
そこで、普段なら買わない牛肉を買って、YouTubeを見ながら料理してみました。
すると、これがびっくりするほど美味しい。
『家で、しかもこの値段でこれが食べれるんだ!感動…』
手取りは少なくても、小さな贅沢を味わえる暮らしもいいなと実感しました。
そこから、家で楽しめるちょっといい体験を集めるのが楽しくなり、小さな贅沢を記録できる場所を作ろうという気持ちから、ブログ『natsumode』が生まれました。
ちなみに、なぜSNS全盛の時代にブログを選んだのか、その理由はまた別の記事でゆっくり書こうと思っています。
年収を手放してに働き方を変えて、今思うこと

今は、仕事量を少し抑えながら自分の時間を確保し、別の収入源を育てる生活をしています。
実際は、2つの仕事を掛け持ちしているようなものなので、机に向かう時間は以前より長くなりました。
それでも、不思議と前より疲れにくいし、気持ちも体もだいぶ元気です。
ただ、この働き方にはメリットもデメリットもあって、きれいごとだけじゃ語れません。
今、実際に感じているメリットとデメリットをまとめました。
- 心と体を大事にできている
- 夕食が早くなり、胃もたれが減った
- 通勤で削られていた時間・体力を自分のために使える
- 家族やパートナーと過ごす時間を楽しめるようになった
- 収入は少ないけど、人に優しくなれた
- 副業で自分の可能性を広がる
- 人との出会いが極端に減る
- 意識しないと運動不足になる
- 少しオシャレ度が下がる
- 会社で出世したい人には物足りない働き方
- 小さな幸せに気づけないときはしんどい
- 将来の不安は、正直まだ完全には消えない
収入が下がる選択は、正直おすすめできるものではありません。
でも、私はそのおかげで『時間と心の余裕』をかなり取り戻すことができました。
老後資金2000万円でも足りないと言われる時代。
不安はゼロではないけれど、それでも今の暮らしは以前よりずっと穏やかになりました。

少ないお金でも、工夫すれば豊かに暮らせる ──
暮らしを整えると、気持ちも軽くなる ──
今は、副業でさらに可能性を広げながら、会社の仕事もまだ続けるつもりです。
私は、自分で仕事をゼロから作れるほどの才能があるタイプではないし、会社という仕組みに助けられてきた人間です。
だからこそ、厚生年金や福利厚生を活かしつつ、会社の仕事を続けながら副業に挑戦するほうが安心だと感じました。
まだまだ挑戦の途中なので、この先どうなるかわかりません。
それでも、もし自分の大切な家族が同じように悩んで、心や人生の時間をすり減らしていたら、きっと同じ言葉をかけると思います。
会社にしがみつかなくても、なんとかなる。
副業の道筋が見えてきたら、いつか会社を手放しても大丈夫。
そして何より、自分のことをもっと大切にしてほしい。
この経験が少しでも誰かのヒントになれば嬉しいです。

